映画の感想
映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
3時間26分という長尺なので、行くか迷っていたのですが劇場公開が終了しそうでしたので、観に行って来ました。
ジャンルは、サスペンスとドラマ映画。映画のテンポは、全体的にゆったりとしており、丁寧に時間をかけてながら描いていく形でした。
オクラハマで起きた金持ちのインディアンたちの財産を狙って殺人や犯罪を次々と繰り返す白人のある一族を描いた作品です。
主人公のアーネストはオーセージ族(インディアン)の妻と結婚し子供も出来るが、流されやすい性格から、彼の叔父であるキングの命令によって妻の一族を殺す計画に参加することになります。
そして、妻であるモーリーは人間不信になって何を・誰を信じていいのか分からない。恐怖心によって精神不安定になっていきます。
前半は誰が殺しているのか?というミステリーですが、早期に犯人が明かされ、物語が進むサスペンス映画に変わります。
そこから、キングとアーネスト達の恐ろしい暴力と犯罪によってモーリーの一族が殺されていく描写は見ていてツライものがあり、それによってモーリーが壊れていく姿もツライ。
犯罪が起きた時に公平に捜査され、法律によって罪と罰が正当に裁かれることの重要性を痛感しました。何をやっても許される社会や世界は恐怖です。
しかし、もう1回観たいかなーと思うものの、正直尺が長いのがちょっとね。3時間以上あるので、やはり2度目観に行くのには抵抗があるかなと思ってしまいます。100分の映画だと2本見れますし・・・・。
※追記(ネタバレあり)
女好きの男が妻を娶った後、他の女との浮気や不倫をしていたか?という視点で次回観る際は確認したいと思う。
基本的に白人目線での話になっている。そのためインディアン視点が弱い。そのためインデウィアンが社会で生きる姿や生活感が体験が少なめ。
そのため、金持ちであるが実感出来ない。序盤・前半はその部分が気になってモヤモヤしながら観ていた。
白人の悪業を描く!という方向性で作品を作ってると思うが、インディアンの彼らを描く時間が少ないのは不満が残る。
主人公は『アーネスト』。しかし作品を観終わった後に、主役もしくは重要な人間として感じたのは、彼の妻であるモーリー。
彼女と彼女の一族に対しての悲劇を描いた作品だと思う。
終盤の『あのシーン』は、自分の大切な存在を壊し、数多くの罪を犯した相手を赦し(ゆるし)、愛することが出来る人間に対しての敬意を作品(もしくは監督)から感じた。