映画の感想
1回目を観た時は、これまでの宮崎駿作品の型みたいなのを無意識な状態で考えていたような気がします。
そのため、公開初日に初めて見た時に、作品の『世界と意図が見えづらかった』のではないかと今振り返るとそう思います。
本作は、過去の宮崎駿作品と比較すると明らかに分かりづらく作られてるように見えました。
この分かりづらさによって、『分からない』と感じる人はいると思うのですが、同時に『何が分かるのか?』『何が見えるのか?』という疑問も生じてきます。
まさに観る人によって見え方が変わる映画であり、アニメーションや宮崎駿監督作品であることを頭から取り除いて、実写映画と同じ感覚で見たほうが意外に分かりやすいのではないかと思ったりします。
スクリーンと音響の不満がなかったこともありますが、個人的には、本作を3回目に観た時が一番楽しい映画でした。
※以下ネタバレがありのメモ。
メモ
・なぜ、病院の火事の際に火の精霊のような母親を見たのか?
・なぜ、眞人少年と同級生の対立を描いたのか?、
・なぜ、少年とアオサギの接触を描いたのか?
・なぜ、劇中で大量の本が描かれ、本を強調する演出がされているのか?
・なぜ、塔の解釈が2つ存在するのか?
・なぜ、屋敷の使用人の老婆たちの偶像が若きキリコの家にあるのか?
・なぜヒミは少女なのか?
・なぜヒミは火を自由に操れるのか?
・なぜ、塔の中にあの横暴な父親がいなかったのか?
・なぜ、過去のジブリ作品を連想するようなシーンがあるのか?
・インコ大王とインコの部下は何を意味するのか?
・眞人とアオサギを塔の中でどのように描いたのか?
・眞人は大叔父との対話で何を話したのか?
・眞人は『何が』欲しかったのか?
・眞人が持ち帰ったものは、『観客にとって』何を意味するのか?
・眞人はカバンに入れたのは何か?何の本か?何が書かれているのか?誰が書いたのか?
・悪意とは何か?
・作家の書く本、子供の素晴らしき創作・想像性・感受性・若きエネルギー、ファンタジーの中のファンタジー、少年時代に求めるもの、なぜ少年はオモチャで遊び、少女は人形遊びをするのか?