東京の天気
明日は曇時々晴 の予報。
気温は、25℃[+1] 17℃[+2]。
台風2号が来週に来るらしい。
台風の影響で29日から雨が降り
6月3日まで天候は不安定になるみたい。
映画の感想
映画『TAR/ター』
映画館で、新作映画「TAR/ター」を観てきました。
音楽面で数多くの優れた結果を残した女性ターは、オーケストラの指揮者として絶対的な力を手に入れる。
しかし、彼女はその力を私利私欲のために使い始めてしまう・・・。
全体の大ざっぱなイメージ。
困った映画、変わった映画でした。2時間30分以上あるのですが見終えた後に疲れてしまいました。
予告編と「本編の内容」はかなり違った印象、何も知らなければ確実に驚く作品。
専門用語、有名人の名前、数多くのキャラクターなど「情報量」がかなり多かったです。
映像、演出、音楽面では優秀なのですが、シナリオはわざと分かりづらく作っている感じでした。
トリッキーで複雑、そして癖がかなりある。そういう意味で敷居が高い映画だと思います。評価は確実に分かれそうです。
個人的には、全体の一部分で好きな箇所はあります。しかし全体を見ると一つの作品として「統一感」はどうなのか?という疑問はありました。
良かったところ
ターを演じる俳優ケイト・ブランシェットは抜群に素晴らしかったです。彼女の演技を観た人が多数で絶賛するであろう高いレベルでした。
彼女の演技を見るために観に行く価値があるくらいです。日本語の吹き替え版が出ないのではないか?と思ってしまうレベルでした。素晴らしい!
・劇中ではどこかで見たことがあるが、上手いなと思ったエリオット役。俳優マーク・ストロングが演じていました。出演シーンは少ないのにも関わらず非常に印象に残りました。
・オーケストラや楽器演奏の音は、実際の演奏技術やクオリティは分かりませんけどl素晴らしく感じました。欲を言えばもっと長く見たかった。
好きなシーン
1つ目は序盤の車のシーンで、ターの後部座席にいるある人間のやり取りです。観ていてテンションが上がってしまいました。一緒に叫びたくなる感じです。
2つ目は終盤?のターの家のドアをノックする複数の人間が、ターに「ある話」をした後にターがドアを閉める「瞬間」の彼女の「表情」です。
あの短い瞬間のターの表情はとても印象的で、なぜか頭に残っています。人間的な表情というか、仮面が無い人の顔を見てるような気がしました。
思ったこと。
この作品は、アメリカのハリウッドの新しい方針が無い状態であったなら、どのような作品になっていたか?ということに興味があります。
つまり、個人的に「その」新しい方針は映画の評価に確実に影響を与えていると考えています。しかし、それが作品にとってプラスであったのかは大きく疑問が残ります。
本作は、見終えた後に色々考える、考えさせられるという意味で、観る意味はあると思います。
私は「予告編と違う問題」によるノイズの影響で映画を観ている時に混乱しながら観ていましたので、もし興味があって本作を観るのであれば、予告編で受ける印象とは「完全な別物」の映画であると考えながら本作を観ることを勧めたいです。
■おまけのメモ
以下は、ネタバレになるかもしれない
断片メモみたいなものです。
文脈、話の流れと順番はバラバラ。
独り言みたいな雑談?みたいな感じです。
・この映画を観た後にノートに感想を書いて、パソコンのメモ帳に書いて更に感想が付けたしてと時間をけっこう使うことになった。ここに書いてあるのは、そのほんの一部です。
・予告編を観て、期待度が上がって当初はこの映画を2本連続で観る予定だったけど止めました。合計5時間以上になりますし。
・1度観ても分からない。しかし「自分自身で」2度、3度と観て自分自身で気が付いて分かるなら良いと思う。しかし、この映画は何度見ても気が付ない、分からない人がいるような映画だと思ってしまった。他の人の話を聞いてようやくわかるみたいな。それはどうなのか?と考えてしまった。
・もしもう一度見直すとしたらどこか?ということを考えると予告編でも確認できる箇所。予告の終盤でターがカメラに向かってオーケストラ演奏中の会場を歩いていくシーンがあると思うけどあのシーンと前後だと思う。その前後の物語と構成はどうなっているのか?ということを確認したい。
・予告編、見直すと、予告編は傑作を予感させて素晴らしいと思うんだけどなー・・・・・・。
・本来あるべきだった部分がカットされているような感じだった。観てる最中は、困り、戸惑いが起きていた。完成された起承転結の4つの物語パートに本来あった物語を削って大量の小ネタや小物語を入れたような感覚。例えば、起承転結がそれぞれ25分づつあったとして、25分x4で合計100分になる。それが一度完成された映画だった。しかし、それを起を10分、承を10分、転を10分、結を10分削る。そうなると40分削られて100分の作品は60分になる。40分削られることになるけど、その中に物語の本筋に関わる重要部分が存在していたがそれが無くなってしまった。その後に、新しく撮影した小ネタや他のエピソードを入れてそれが90分になる。削られて作られた60分の映画に90分の新しく撮影した映像を入れて60分+90分で2時間30分+エンドロール時間。それを観ていた感じだった。
・正直、この映画、先日観たシン・エヴァンゲリオンを思い出してしまった。部分的な魅力あるパートを強化して解釈して観るみたいな。わざと描かない箇所を入れて、謎を散りばめて観客に想像させて分からないところを個々で補完させるような作品というか。
・この映画に関して言えば、ネタバレを観たあとにこの映画を観た後にどう感じるか?良いか?悪いか?なっとくできるかできないか?
・他にもメモ帳に書いた内容はたくさんあるけどネタバレは、書いて無いつもり。1回しか観ていない、しかも観てる最中に混乱した映画なのでこのメモは、けっこういい加減だと思います。2度目観たら、全く違う印象になるかもしれないです。そんな映画なのは確か。
けど2回目観るのはシンドイです。
そういえば、この映画観ていて感じたのが作品を評価する時に加点か減点か。私は「減点式」だなと感じた。
ただ、その減点個所が大きいか小さいかは重要で、小さいものであれば減点にあまり影響がなく、大きいものであれば非常に大きく影響する形。それと本筋は重要かな。
映画観た後に、感想困るな―、どう書こうかなーとか迷う作品ってありますけど、この映画はそういうことに困らない映画な気がします良いか悪いかはともかく、一回観てもいい映画とは言えます。